糖尿病 ヘモグロビンA1cだけが指標ではありません。
日本国内の糖尿病患者数は、高度成長期から2007年までの40年間で約3万人から700万人程度(2007年)にまで増加しました。最新の厚生労働省の調査によると国内の糖尿病患者数は約950万人と推定されています(2012年国民健康・栄養調査)。境界型糖尿病(糖尿病予備群)を含めると2,000万人に及ぶとも言われます。
糖尿病は、合併症として網膜症、神経障害、腎症が重要です。また、血管を痛める病気です。動脈硬化から脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈閉塞症を起こすことを忘れてはなりません。これらの合併症は、高血圧や高コレステロール血症を合併することで助長されることが知られています。糖尿病と診断を受けられた患者様はもちろんのこと、予備群とされる方々も血糖のみならず血圧、コレステロールの管理が健康のために重要ということです。
血糖の管理にあたって、ヘモグロビンA1cは大切な指標です。一方、低血糖や食後高血糖をいかに是正していくかが肝要です。血糖の変動幅が小さくなると、ヘモグロビンA1cも小さくなりますが、注意しなくてはならいことは合併症の予防です。当院では、脈波伝搬速度、頸動脈血管エコー検査、糸球体濾過量(eGFR)などの血管や腎臓の指標をチェックしながら、血管の健康という広い視野で全身の内臓機能を測りながら、きめ細かな診察でみなさまの健康管理を目指して参ります。
頸動脈は脳に栄養を供給する大切な血管です。
プラークを描出します。