心不全について 原因と症状
【呼吸と循環】
心不全という言葉からイメージすることはどんなものでしょうか。心臓はご存知のとおり身体中に血液を循環させるポンプです。人間は呼吸をして酸素を体内に取り込みます。酸素は肺で血液に渡され、心臓のポンプで脳、内臓や筋肉へと送られます。そうやって心臓は血管の緊張と協調して血圧を維持します。心臓は一時も休まず、この血液の流れを絶え間なく維持します。このポンプが働かなくなると、たちまちにして人間は生命の危険にさらされることになるのです。
【自律神経の関与】
心臓はたくましい臓器です。一日約10万回の拍動を繰り返しています。運動や睡眠といった身体の状況に応じて緻密に心臓の働きや血管の緊張は制御されています。そこには自律神経が強く関わっています。ストレスや過労といったことが自律神経のバランスを崩すきっかけとなり、ひいては心不全に至ることも肯けます。心臓が本来の機能を果たせなくなる原因には、長年の高血圧、弁膜症、腎不全によるものや、不整脈発作、狭心症や心筋梗塞といった急激な胸痛と呼吸困難で生じるものがあります。
【心不全の兆候】
血液の循環が妨げられますと、胸がきつくなり呼吸がつらくなったり顔や手足がむくみます。意識を失うこともあります。症状が表面化した際には、緊急の治療を要する場合が少なくありません。当院では、心不全の兆候を見逃さぬよう日頃から基本に忠実な診察を基に、心電図、胸部レントゲン検査、心臓超音波検査を駆使し、心臓機能の把握に注意を向け、みなさまの健康管理のお手伝いをして参ります。